豊田PCB処理事業所 解体撤去情報
解体撤去の考え方
PCB廃棄物処理施設の解体撤去にあたっての基本方針
中間貯蔵・環境安全事業(株)(以下「JESCO」という。)全事業所共通な対応として、「PCB廃棄物処理施設の解体撤去にあたっての基本方針」(以下「基本方針」という。)を令和3年11月24日に策定しました。
この基本方針では、以下に示すようにJESCO施設の解体撤去にあたって環境の保全、安全衛生及び情報共有・公開の3点に主眼をおいた規定を定めています。豊田PCB処理事業所においても、この基本方針を遵守し解体撤去を実施します。
解体撤去工事の目的
「豊田PCB処理事業所 PCB廃棄物処理施設の解体撤去計画」を定めました。その内容は以下の通りです。
1.目的
豊田PCB処理事業所(以下「豊田事業所」という。)の高濃度PCB廃棄物処理施設(以下「施設」という。)の解体撤去を実施するにあたり、基本的対応に加え、その対象となる機器・設備等の範囲や工事の実施時期、工期等の概要をとりまとめるものである。
2 .解体撤去の実施にあたっての基本対応
(1)「基本方針」の遵守
中間貯蔵・環境安全事業(株)(以下「JESCO」という。)では、全事業所共通の基本的な対応として、「PCB廃棄物処理施設の解体撤去にあたっての基本方針」(令和3年11月24日策定、以下「基本方針」という。)を策定した。この「基本方針」では以下に示すように、JESCO施設の解体撤去にあたって環境保全、安全衛生管理、情報共有・公開の3点に主眼をおいた規定を定めている。
豊田事業所においても、この「基本方針」を遵守し、解体撤去を実施する。
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解体撤去にあたっての基本的な考え方 ① 環境の保全の徹底 |
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解体撤去工事を進める上での対応 ① 関係法令等の遵守 |
(2)「共通マニュアル」と先行実施経験の活用
上記の「基本方針」を達成するため、JESCOは解体撤去の技術的事項や環境保全、労働安全衛生並びに情報共有・公開の対応等について「JESCO PCB廃棄物処理施設解体撤去実施マニュアル共通編」(令和3年11月24日制定、令和5年6月改訂、以下「共通マニュアル」という)をとりまとめた。以下に、その抜粋・要約を示す。
豊田事業所においても、この「基本方針」を遵守するとともに豊田事業所施設での特有の留意事項にも配慮して解体撤去を実施する。また、北九州事業所の1期施設(令和3年9月に先行工事は終了した)や大阪事業所の知見なども参考とし、豊田PCB廃棄物処理施設の解体撤去に展開していく。
| ① 周辺環境の保全の徹底 ・負圧管理の下で排気処理設備を稼働させながらPCBの除去をおこなう。 ・PCBの飛散が少ない工法や技術を採用する。 ・環境モニタリングをおこなう。 ② 作業者の安全衛生の確保における万全な対応 ・JESCO、運転会社、工事の元請業者、下請け業者と十分なコミュニケーションを図り、施設の維持管理と工事における労働安全衛生体制を確立する。 ・作業環境の状況に応じて解体撤去管理レベルを設定し、レベルに対応した保護具の着用等をおこなう。 ③ PCBを始めとする各種環境負荷物質への適切な対応 ・解体撤去で発生する廃棄物のうち、高濃度のPCBが付着した廃棄物は、JESCO施設で低濃度付着レベルまで除去分別、又は卒業基準以下まで無害化処理を実施する。低濃度付着レベルのものは無害化処理認定施設に適切に委託処理する。 ・水銀やフロン類など、PCB以外に留意すべき環境負荷物質を含む廃棄物についても適切に対応する。 |
3.解体撤去対象の施設の概要
今後解体撤去する豊田事業所の施設の概要を表1に示す。平成17年9月に操業を開始し、主に東海4県(岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)に保管されていた高濃度PCB廃棄物と関西4県2府(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)の高濃度PCB含有コンデンサーの一部の処理を行ってきた。
表2に使用設備を示すが、解体撤去の対象は、これらのすべての機器・設備等であり、最終的に敷地にPCB処理に伴う土壌汚染のないことを確認のうえ、整地して引き渡しをおこなうことになる。
なお、高濃度PCBに汚染されている施設については、本格解体撤去工事に先立って先行解体することを計画しており、以下の施設の解体撤去を実施することを予定している。
・コンデンサー自動解体ライン:2022年5月まで使用したが、その後は休止状態
・トランス解体エリア等、高濃度PCBに汚染されている設備を含むエリア:2024年4月以降は使用しない。


4.想定する解体撤去の工程・工期等の概要
豊田事業所のPCB処理施設の解体撤去は、表3に示すように概略4つの工程区分に分けて実施する予定である。
まず第1段階で、主に高濃度PCBを中心に扱う設備があるエリアの解体撤去工事(先行解体工事)を令和9年度末までに実施し、第2段階で残りのプラントの解体撤去工事(本解体工事)を令和7年度に開始して令和11年度末までに終了する予定である。
これと並行して第3段階で建屋に付着しているPCBの除去分別(建屋除染工事)を令和9年度中に着手し10~11年度にかけて行い、第4段階で建築物の解体撤去工事(建築物解体工事)を令和11年度から13年度にかけておこなう予定である。

※2:プラント設備の解体工事着手基準
洗浄液:1,000mg/kg、拭取り試験:200µg/100cm2(最大1,000µg/100cm2)
※3:建築物の解体工事着手基準
建屋内のPCBとダイオキシン類の作業環境濃度が管理濃度(PCB:10µg/m3、ダイオキシン類:2.5pg-TEQ/m3)以下、かつ建築部材のPCB濃度が20mg/kg以下若しくは拭取り試験で4µg/100cm2以下であること。
5.解体撤去の実施にあたっての特記事項
(1)周辺環境の保全
① 周辺環境への影響の回避
施設の解体撤去にあたっては、周辺環境に影響を及ぼさないよう適切な措置を講じる。
事前の洗浄等作業やプラント設備のPCB除去分別作業及び解体撤去工事、建屋内のPCB付着部位・箇所の除去分別作業等は建屋内で実施し、屋外へのPCBの飛散・流出を防止する。
建屋内における当該作業及び工事については、負圧下における給排気系統を必要な範囲で維持・稼働させながらおこなう。これにより、操業時と同等の基準で屋外への排出濃度管理を行い、環境モニタリングにより安全性を確認していく。
建築物の解体時には、あらかじめ床や壁、天井など建屋等に付着したPCBは、拭取りや表面の研削、はつり等によって、周辺環境に影響を及ぼさないPCB濃度レベル(建屋の解体工事着手基準※4以下)まで除去分別や封じ込め等を行い、解体に際しては、防じん対策及び粉じん飛散防止対策をおこなう。
※4 敷地境界において大気環境基準を確保する上で負圧を解除して解体工事に着手できる基準で、建屋内のPCBとダイオキシン類の作業環境濃度が管理濃度以下、かつ建築部材のPCB濃度が20mg/kg以下又は拭取り試験で4µg/100㎠以下
② 周辺環境モニタリング
建屋外への排気を操業時と同等の排気系統で排出している間は、操業時と同等の周辺環境モニタリングを実施する。
一方、建築物の解体時等のように排気排出系統が操業時と変わる場合には、周辺環境モニタリング地点を敷地境界の4地点で四半期毎に行い、測定項目はPCBを測定する。
なお、4地点での測定開始時期については、バックグランドデータを取得するために排気排出系統が操業時と変わる概ね2年前から測定を開始する。
(2)労働安全衛生の確保
解体撤去に従事する作業者の安全衛生の確保のため、共通マニュアルに基づき作業環境中のPCB濃度とPCB付着レベルの程度を基本とした解体撤去管理レベルを設定し、レベルに応じたPCB暴露防止対策を実施する。
プラント設備の解体撤去は、プラント設備の解体工事着手基準 ※5以下までPCBを除去分別してから実施することを原則とする。ただし、機器と機器の間が極めて狭いことなど、事前の除去分別が困難なため、解体工事着手基準を超えるPCBが付着した設備・機器等を解体撤去する場合には、適切な防護対策を講じた上でおこなう。
また、解体撤去工事をおこなう元請け業者とJESCOとの安全衛生連絡会を設置して、元請業者による労働安全に対する配慮、熱中症の予防、新型コロナウィルスに対する感染予防対策等への取り組み状況を共有し、発注者として必要な作業安全衛生の維持・向上に資するための支援をおこなう。
※5 作業環境の管理濃度(10μg/m3)を満足できる基準として設定したもの。
洗浄液 :1,000mg/kg
拭取り試験:200µg/100cm2(最大1,000µg/100cm2)
(3)廃棄物等の適正処理
解体撤去に伴い発生するPCB廃棄物については、JESCOの処理施設や外部の無害化処理認定施設を利用して適切に処理する。また、廃棄物分析で該当性判断基準以下が確認されたものは、有価物として売却あるいは産業廃棄物として処分する。
(4)情報の共有・公開
・解体撤去工事の実施前に立地自治体及び安全監視委員会作業部会等において解体撤去工事の概要等について説明し情報共有する。
・立地自治体及び安全監視委員会作業部会等において、適宜、解体撤去の進捗状況や周辺環境モニタリングの結果等を報告し情報共有する。
6.今後の対応
現時点で想定する豊田PCB処理施設の解体撤去工事に関する概略の工程・工期と流れは図1のとおりである。工程・工期等は今後の解体撤去工事の進捗に合わせて見直すことになる。その際には、豊田事業部会の助言・指導・評価等を受け、また、立地自治体及び安全監視委員会作業部会等への報告・意見聴取なども踏まえたうえで対応する。
解体撤去工事のスケジュール

解体撤去工事の状況
解体撤去工事の状況は、毎月発行の豊田事業だよりをご覧ください。
(豊田事業だより)
https://www.jesconet.co.jp/facility/toyota/about.html

